☆☆☆大訴訟団を結成(95世帯146名が参加)訴訟に踏切る!☆☆☆


参考資料
報道関係各位

            
今回の訴状提出に至る経緯について
                        
2000年3月31日
                        
若葉台4-30・31・32棟不当販売に抗議する住民の会

 平素は、私達"若葉台4-30・31・32棟不当販売に抗議する住民の会"の活動に対し、ご理解を賜り、誠に有り難うございます。只今、弁護団の方からご説明させていただきましたように、本日、"若葉台4-30・31・32棟不当販売に抗議する住民の会"の会員のうち、95世帯146名が原告となり、神奈川県住宅供給公社を相手とする、総額約10億6千万円の損害賠償請求の訴状を横浜地方裁判所に提出しました。
 訴状の内容につきましては、先程弁護団の方から説明をさせていただきましたが、本来、神奈川県住宅供給公社の不当な値下販売に抗議し、再度話し合いに応ずるよう要求してゆくことを目的としていた私達"抗議する住民の会"が、最終的に法的手段に訴えざるを得なかった経緯について、若干補足説明をさせていただきます。

横浜地裁提訴後、公社へ向かう住民

 既にご存知のように、現在私達が居住する、若葉台団地4丁目30・31・32棟は、神奈川県住宅供給公社(以下公社)が"環境共生"をうたい文句に開発を続ける若葉台の第17期・18期として、平成6年3月より順次発売されたものです。これが、折りからの住宅市場の下落と、それに対する公社側の無策ぶりが相俟って、未販売の一棟を含め、全販売戸数306戸のうち63%強に当たる194戸が売れ残るという散々な結果となりました。
 この結果を憂うる私達住民の声をよそに、神奈川県住宅供給公社は、さしたる販売努力もせずにこの物件を4年間放置した挙げ句、昨年の6月になって「若葉台30・31・32棟を平均43%値下げして販売する(当初発売時の最多価格帯5700万円を3200万円、つまり2500万円の値引き)。販売は夏前に開始したい。既住民への遡及措置は一切無し。」という通告をしてきました。
 この通告の内容は、当然私達住民が納得できるものではありません。私達はこの事実に対し、公社理事長宛に正式な抗議書を送付し、回答を求めるとともに、昨年6月19日の住民集会を経て"若葉台4-30・31・32棟不当販売に抗議する住民の会"を正式に結成し、公社の値引き販売に対する抗議活動を開始、この不当な安値販売の決定を直ちに撤回し、私達と正式な話し合いを開始するように要求しました。

 これに対し公社は、抗議書に満足な回答をしないばかりか、私達の声を無視する形で、昨年7月10日に、まずは棟全体が未販売の31棟を除く2棟の値下販売を強行しました。しかも販売開始後は、抗議活動を行なう私達既住民に対し、"販売妨害"と発言し、記録を残すと称して、ビデオカメラを向ける、或いは音声を隠しどりするといった暴挙に出ます。これらの公社の行動を不安に感じた一部住民の声に応える形で、私達は昨年8月より、ここに居ります、齋藤則之弁護士をはじめとする弁護団に法律的なアドバイスをいただきながら抗議活動を継続してきました。
 私達の抗議活動の成果が出て、値下販売は決して順調とは言えない状態で推移します。しかし、公社はあくまでも強行姿勢を崩さず、30・32棟に売れ残りを抱えたまま、11月には未販売の31棟の販売も開始します。この間、私達住民に対しては、「値下販売は市場原理に基づくものである。」という発言を繰り返し、私達の提示する交渉案に対しても否定するばかりで、公社側からは何一つ建設的なアイデアは出てきません。無論、理事以上の幹部が私達の前に出てくることもなく、当然謝罪の発言もありません。

 昨年12月になると、販売は完全に膠着状態となりましたが、公社はそれでも強行姿勢を崩さず、その一方で、抗議活動を継続する私達に対し、「抗議活動を中止しないと新規購入者との間で揉め事になると思うが…」と発言し、さらには抗議する住民をを誹謗中傷する手紙を関係者に送りつけたりするなど常軌を逸していると言わざるを得ないような言動を繰り返すようになります。
 ことここに至り、"抗議する会"の住民の間にも、もはや訴訟により、公の場で決着をつけるしかないという気運が高まり始めました。そこで、何回かのアンケートを実施し、また弁護団にも住民集会に参加いただき、討論を重ねた結果、昨年末に、本日出席いただいております、齋藤弁護士をはじめとする弁護団に正式に訴訟を委任し、本日訴状提出の運びとなりました。

 私達"若葉台4-30・31・32棟不当販売に抗議する住民の会"には、発売開始当初の値段でこのマンションを購入した112世帯のうち、103世帯が参加しておりますが、今回の訴訟にはそのうちの95世帯、146名が参加します。高値で購入した世帯の、実に85%が訴訟に参加することになり、私達事務方は大変心強く思うと同時に、住民の神奈川県住宅供給公社に対する強い怒りをひしひしと感じます。また、個人的な事情で訴訟に参加できない住民の中にも、公社の対応に対し強い憤りを感じている方もおり、私達"若葉台4-30・31・32棟不当販売に抗議する住民の会"は今後とも、本訴訟に連携する形で、損害賠償請求という法廷の場では、詳らかに出来ない公社の不誠実かついい加減な体質を粘り強く追及してゆく所存です。
 従いまして、本訴訟の原告団は、本日新たに"横浜若葉台訴訟弁護団"と称し、"抗議する住民の会"とは分離した形で発足致します。代表には、本日拠所ない事情により欠席致しましたが、住民の 和久 勇 氏 が就任致します。しかしながら、原告全員が"抗議する住民の会"の会員であり、先程も申し上げましたように、今後とも連携を取りながら活動を推進してゆく所存であります。報道関係各位におかれましては、今後ともご理解と、ご指導を賜りますようお願い申しあげます。
                                            以上
(ご参考)
"若葉台4-30・31・32棟不当販売に抗議する住民の会"ホームページ
http://www02.u-page.so-net.ne.jp/sb3/ken2516/index.html


 
ご参考

     若葉台4丁目30・31・32棟不当販売に対する抗議行動について
                        
1999年6月
                        
若葉台4-30・31・32棟不当販売に抗議する住民の会

1) 発売から値下げ販売決定に至る経緯
 現在私達が居住する、若葉台団地4丁目30棟・32棟は、神奈川県住宅供給公社(以下公社)が"環境共生"をうたい文句に開発を続ける若葉台の第17期・18期として、平成6年3月より順次発売されたものです。最初に発売された32棟(17期)の最多価格帯は5700万円台。当時の相場から考えても若干高めの設定でしたが、若葉台全体の環境、県が出資する公社への信頼感から、発売時点で完売、一部住戸は抽選となる盛況でした。

 発売に際し、公社は"積立分譲制度"という独自の方式を採用しました。これは住宅を着工前に発売し、申込者は建設期間に頭金を積立てて住宅を購入するという制度です。
従って、購入申し込みから、住宅の完成・譲渡までに1年半近い時間があったのです。この1年半の間に住宅市場が一気に冷え込み、とりわけ中古住宅相場は大幅に下落、手持ち物件の売却計画の狂いが生じた買い替え取得者を中心に、若葉台第17期は発売112戸中、38戸のキャンセルが発生しました。

 この時既に、私達素人の目で見ても、若葉台17期の販売価格は市場価格の水準を遥かに上回るものでした。従って、購入に踏み切ろうとする申込者も、ほとんどが当時の販売担当を通じて、将来の値下げの可能性について公社に問い合わせをしています。
 これに対する公社側の回答は「30・31・32棟は同一条件で販売する。17期(=32棟)購入者に不利が生ずることはないので、安心して入居して欲しい。後発の物件の販売条件が変われば、既購入者にも遡及措置を講じる。」というものでした。
私達がこの物件を購入したのは、この言葉と、"良質な住宅を適正な価格で提供する。"という、地方自治体の出資する公社の思想に対する信頼があったからなのです。

 その後、公社は試行錯誤を繰り返した後、最終的には自らが運用するローン返済を10年間無金利で据え置き、11年目から低利(2%)で返済する"アシスト1500"と"買替保証制度"を拡販のための柱として導入、平成7年10月に予定を変更して売り出した30棟と併せて、ようやく112戸を販売しました。後から購入した入居者も、「今後も同一条件で販売する。」という同じ言葉で説得されたことは言うまでもありません。
しかし下落を続けるマンション市場の中で、"アシスト1500"や"買替保証制度"等を導入しても、この若葉台4−30・31・32棟の価格は完全に実勢に合わないものとなり、今日現在、未販売の31棟を含めると、売れ残り戸数の全戸数に対する割合は実に63%強(194/306戸)となっています。

 平成9年の夏以降は、さしたる販売努力もされないまま、住宅金融公庫の新築申し込み期限の切れる平成10年12月になって、公社は若葉台4−30・31・32棟を値下げ販売することを内部で決定します。その際公社は、住民との窓口である販売部長を通じ、「公団や他公社のような一方的な値下げ販売はしない。既住民に一定の措置を講じる"神奈川方式"で解決したい。」と公言し、私達住民にも解決に向けての具体的提案を求めてきました。

2) 公社側の対応の変化と不誠実な対応
 これを受けて私達住民側は、元々は全く未販売のまま放置されている31棟の問題を公社と話し合う機関であった"31棟対策小委員会"を通じて、非公式ながらも公社の性格や面目も考慮しながら、値下げ販売時の私達既住民との妥協点を模索してきました。

 しかし、公社側は今年の4月になると、この話し合いを一方的に打ち切り、「若葉台30・31・32棟を平均43%値下げして販売する(当初発売時の最多価格帯5700万円を3200万円、つまり2500万円の値引き)。販売は夏前に開始したい。既住民への遡及措置は一切無し。」という通告をしてきました。
この通告の内容、話し合いの一方的な打ち切り方等は、当然私達住民が納得できるものではありません。さらに公社は、私達との話し合いを進めながら(進めるふりをしながら)、平行して神奈川県知事への値下げ販売の申請を行ない、認可を得ていたのです。

 私達はこの事実に対し、公社理事長宛に正式な抗議書を送付し、回答を求めるとともに、この不当な安値販売の決定を直ちに撤回し、私達既住民と正式な話し合いを開始するように要求しました。
 これに対し公社は、抗議書に満足な回答をしないばかりか、「話し合いはするが、値下げ販売に関する事項は、公社としての決定事項なので変更はしない。」と私達住民に対して宣言しました。また、住民側の再三の要求にも係わらず、この説明の場に理事長はおろか、専務理事、担当理事すら出席せず、「公社に来れば会う。」という約束も、我々が何度か公社に足を運んだにも係わらず、結局反故にされたままです。最終的には、販売部長すら来なくなりました。

3) 抗議活動の開始について
 不当な値下げ販売が開始されることで、私達の資産価値が暴落する危機が迫る中、このような不誠実な対応を繰り返す公社に対し、私達は去る6月19日の住民集会を経て"若葉台4-30・31・32棟不当販売に抗議する住民の会"を正式に結成し、公社の値引き販売に対する抗議活動を開始致しました。

 抗議活動の目的は、公社に対し、このような不当な値引き販売を直ちに中止し、私達との公式な話し合いのテーブルにつくことを要求すること、ただこの一点にあります。
 私達既住民も、双方が納得できるかたちで空き住戸に新しい住民を迎え入れ、私達の住む若葉台4-30・31・32棟が一刻も早く、健全で快適な住環境となることを願って止みません。


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