神奈川県住宅供給公社大幅値下げ販売


横浜市旭区 
最終更新日 2003/3/6
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>>>訴えの概要 >>>訴 状 >>>裁 判(一審)
提訴後、記者会見を行う弁護団(2000/3/31)

私達「住民の会」は、発売後4年を経ずして、平均44.3%という空前の値引き率で販売されることが決まったことに対し、抗議活動を行なうために結成されました。
抗議活動の目的は、売り主である神奈川県住宅供給公社に対し、この不当な安値販売を直ちに中止し、私達と正式な話し合いを開始するように要求することにありました。
しかし神奈川県住宅供給公社は、私達の声を無視する形で、1999年7月10日に、まずは棟全体が未販売の31棟を除く2棟の値下販売を強行し、30・32棟に売れ残りを抱えたまま、11月には未販売の31棟の販売も開始しました。その間、公社は私達住民に対して、「値下販売は市場原理に基づくものである。」という発言を繰り返し、謝罪の発言も一切ありません。また、私達の提示する交渉案に対しても否定するばかりで、公社側からは何一つ建設的なアイデアは出てこないまま、時間だけが経過する状態となっております。
私達は今回、このような状況を打破するためには、もはや訴訟により公の場で決着をつけるしかないという結論に達し、第二東京弁護士会所属の齋藤則之弁護士を団長とする
8名の弁護団(横浜若葉台弁護団)に訴訟を委任し、横浜地方裁判所に対し、神奈川県住宅供給公社を当事者被告とする、損害賠償請求の訴訟をおこすことにいたしました。今回の訴訟には、値下げ前に購入した112世帯の実に85%に相当する95世帯146名が原告として参加し、その全員が、私たち「住民の会」の会員であります。甚だ微力ではありますが、弁護団のお力添えをいただきながら、神奈川県住宅供給公社の不当な値下げ販売を追求してゆく所存です。
今後とも私達の活動に、ご理解とご指導を賜りますようお願い申しあげます。

           弁護団から訴状の説明 若葉台住民、本日提訴
          原告(住民の会)代表より訴状提出に至る経緯説明

訴えの概要
公社の契約違反に基づく損害賠償請求
 法規に定めのある販売価格の原価主義、契約上購入者に科された5年間の譲渡制限及び値下げ販売は行わない旨のこれまでの公社の言明等からすれば、契約の規範的解釈から、少なくとも5年間は公社の側にも一方的な値下げを行わない契約上の義務が認められるべきで公社が、その義務に反していることを理由として、損害賠償請求。

公社の不法行為に基づく損害賠償請求
 公社は、若葉台の販売開始時に十分に不動産市場が低落傾向にあることは予測しえたのにもかかわらず、販売努力をすることなく漫然と放置し、昨年になって突然平均44%値引いた価格で販売を決め、不当に住民の不動産価値の下落を招いたものである。公社がより早急に対応をしていれば、これほどの値引きの必要性もなく、ひいては、住民の不意動産価値を防げたのである。

以上に基づき、とりあえず住民各戸損害の一部として、住民それぞれ1000万円(共有の場合持ち分割合による)ずつの支払をもとめる。




2000/3/31現在
訴 状


当事者の表示
損害賠償請求事件



請求の趣旨


請求の原因


第一 当事者及び積立分譲住宅の譲渡契約

  一 原告らの地位

  二 被告の地位

  三 原告らと被告の間の分譲住宅譲渡契約の締結


第二 本件契約の基本原則

  一 譲渡価格の決定ー原価主義の原則
  二 譲渡制限規定の存在


第三 譲渡行為における事実経過

  一 被告の原告への譲渡行為の経過
   1 譲渡行為の時期
   2 譲渡時期における社会経済事情及び原告らの対応
   3 被告の対応と原告らとの本件契約の締結

  二 新たな価格設定による同一タイプないし類似物件の譲渡
   1 大幅な値下譲渡の開始
   2 大幅な値下による譲渡に伴う損失に対する公的資金
     による補填


第四 被告の責任

  一 本件契約における債務不履行責任
   1 契約内容の一般的解釈基準
   2 本件契約内容の解釈について
   3 本件契約の前記規範内容違反の効果
   4 本件への当てはめ

  二 不法行為責任(著しい価格格差の回避義務違反)
   1 被告の著しい価格格差の回避義務
   2 結果回避可能性
   3 結果回避義務違反
   4 違法性


第五 損害・総合計 金一〇億五九二五万円

  一 値下率一部相当額 総額金九億五〇〇〇万円
  二 弁護士費用総額 金一億九二五万円
   1 着手金総額   金一四二五万円
   2 報酬金総額   金九五〇〇万円


第六 結 語


証拠方法


添付書類


原告ら訴訟代理人



裁 判(一審)
判決! 2003年2月12日(水)
第15回口頭弁論 2002年11月6日(水)
第14回口頭弁論 2002年9月11日(水)
第13回口頭弁論 2002年7月17日(水)
第12回口頭弁論 2002年5月8日(水)
第11回口頭弁論 2001年12月26日(水)
第10回口頭弁論 2001年10月31日(水)
第9回口頭弁論 2001年9月5日(水)
第8回口頭弁論 2001年7月4日(水)
第7回口頭弁論 2001年5月16日(水)
第6回口頭弁論 2001年4月11日(水)
第5回口頭弁論 2001年1月17日(水)
第4回口頭弁論 2000年11月01日(水)
第3回口頭弁論 2000年9月27日(水)
第2回口頭弁論 2000年8月23日(水)
第1回口頭弁論 2000年6月14日(水)
横浜地方裁判所に提訴 2000年3月31日(金)

2003年2月12日(水)10:00〜 
判決!  横浜地方裁判所 503号法廷

 私たちが一致団結して闘ってきた訴訟は、請求棄却という思いもかけない結果で一審を終えました。西村裁判長は「公社側に値下げしてはいけないという法的義務があったとはいえない」「公社側に原価に基づいて価格を決める義務はなく、販売価格も他の物件と比べて著しく高額とは言えない」「いつ値下げするかは営業的判断。被告の公共的性格を考慮しても、著しい価格格差を回避する義務があったと解することはできない」として請求を棄却した。  >>>判決内容

 1.10:30 開廷
 2.裁判長からの判決言い渡し。
   何を言っているのかさっぱり聞き取れなかった。ボソボソと言い終える
   と逃げるようにその場を立ち去ったのです。ほんの数秒間の出来事で
   した。こうして2年半かけて戦ってきた一審が終結したのです。
 3.10:31 閉廷(宣言もなかったですけど。)


2002年11月6日(水)10:00〜 >>>新着情報
第15回口頭弁論  横浜地方裁判所 503号法廷
次回平成15年2月12日(水)判決!

 1.10:05 開廷
 2.原告最終準備書面(13)被告最終準備書面(13)陳述。
 3.被告証拠説明書(9)、被告証拠書面(乙50、乙51号証)陳述。
 4.判決言い渡し日決定。
   平成15年2月12日(水) 10時30分〜
 5.10:09 閉廷


1.準備書面陳述
裁判長:原告準備書面(13)、被告準備書面(13)、被告証拠書面乙50、51号証を確認した。
齋藤弁護士:「最後に一言」と前置きした上で「我々は事実に基づき主張を行っている。これに対し被告は譲渡価格の決定根拠に関し何ら情報を公開せずに反論してきた。裁判所においては是非良識ある判断をお願いしたい。なお、証拠書面に対しては早急に意見書または準備書面を提出する予定である」
※被告側からは特に反論はなかった。

2.次回期日
裁判長:双方の主張が出揃ったと思われる。本件は複雑な事案であるので来年2月12日(水)10:30に判決を言い渡す。

3.その他、弁護団より
・最後まで傍聴席が埋まり、協力に感謝する。2年半を経て結審となった。最後まで我々 独自の裁判ができたのではないか。
・裁判所には良識ある判断を期待したい。
・原告の皆さんには是非、最終準備書面を読んでいただきたい。負けたらおかよ!
・社会的におかしい値付けをした被告をきちんと裁いてほしい。

※今回の原告団の参加者は50名と盛況でした。抽選に外れた方が原告ということもあり、補助席での入廷が認められました。傍聴席が満席な状態で裁判の終結を向かえることができました。皆様のご協力に感謝します。次回はいよいよ判決が言い渡されます。弁護団がいうように良識ある判断を期待しましょう。

2002年9月11日(水)13:30〜 >>>新着情報
第14回口頭弁論  横浜地方裁判所 503号法廷 

 1.13:30 開廷
 2.本人尋問(原告:代表)
 3.本人尋問(原告:代表)
 4.次回期日を決定。
   裁判長が「次回が最終弁論になるだろう」としたうえで、次回期日を確認した。
   次回弁論期日:11/6(水)10:00〜
 5.14:45 閉廷


口頭弁論内容について
1.本人尋問(原告代表1)
 1) 陳述書内容に関する原告弁護団からの尋問
  @ 陳述書の修正箇所
  A 末尾のグラフの内容説明
  B 若葉台購入の動機
  C 値下げ後の住環境  等
 2) 原告本人の意見陳述
  我々は、本訴訟で値下げ販売により蒙った損害の賠償を請求している。しかし、その
  背景には、公社に対する強い怒りがある。「値下げはしない、安心して購入して欲し
  い」という言葉を信じた我々を騙したのみならず、謝罪もしないで「県民のために上質
  な住宅を適正な価格で提供する」などと平気で標榜する神経が理解できない。裁判所
  には断罪を持って臨んでいただきたい。
 3) 被告弁護団からの反対尋問
  Q:購入を迷った際に貴方には買わないという選択肢もあったわけですね?
  A:はい

2.本人尋問(原告代表2)
 1) 陳述書内容に関する原告弁護団からの尋問
  @ 陳述書の修正箇所
  A 若葉台購入の動機
  B 公社販売部の集団催眠的セールストーク(値下げ計画・同一条件遡及措置等)
  C 公社との協議内容(神奈川方式補償・だまし討ち的値下げ申請)
  D 被害発生の根本原因
 2) 原告本人の意見陳述
  公的機関としての「公社」に信頼を寄せる購入者に、みずからその信頼性をあおるセ  ールストーク(3棟同一条件販売・遡及措置補償・神奈川方式補償)を組織的に行   い、結果的に「私的保身」からこれを破棄した公社の無責任・無節操を許すことはで  きない。現代の多様化した価値観に立てば、一つの事象を「絶対善」「絶対悪」で片づ  けることは難しいはずだが、この案件に関しては「公社は絶対悪だ」と言い切れる。も  し、この裁判で公社が免罪されるなら、私たちは社会正義に基づいて生きようなどと  思えなくなる。
 3) 被告弁護団からの反対尋問
 Q:(手持ち物件売却についてあまりにプライベートで些末な誘導質問をもって、公社の 販売価格の正当性を浮き彫りにせんとする多数の質問あり。もはや正確に思い出せな い。)
 A:とにかく当時の相場下落という事実を全くふまえていない質問なので、答えることは できない。

 Q:購入を迷った際に貴方には買わないという選択肢もあったわけですね?
 A:はい

3.次回期日
裁判長が、「次回が最終弁論になるだろう」としたうえで、次回期日を確認した。
次回弁論期日 :11/6(水)10:00〜

4.その他弁護団より
・傍聴席が埋まり、協力に感謝します。
・どんな反対尋問があるか注目したが、研究した努力はうかがえるが、我々の主張に大きな影響はないだろう。
・実質的な審議は今回で終わり、早ければ、11/6で主張の整理を行い結審となるだろう。

原告代表の両氏の冷静で毅然とした尋問態度はさすがでした。被告代理人は、反対尋問をかろうじて行ったものの、裁判長が積極的に支持しなかったことから、我々の主張への影響は少ないと思われます。前回の尋問とあわせ、セールストーク、不動産鑑定結果が証拠として全面的に認められるのではないかといった印象すら感じさせました。
今回の原告団の参加者は50名。抽選に外れた方が原告ということもあり、補助席での入廷が認められました。次回は最終弁論となることが予想されます。お互いの主張が整理され結審します。最後まで、傍聴席を満席にするためにも今回同様のご参加をお願いします。

2002年7月17日(水)10:00〜 >>>新着情報
第13回口頭弁論  横浜地方裁判所 503号法廷 

 1.10:00 開廷
 2.原告証拠書面甲第12号証の1、2再陳述(差し替え)。
 3.原告証拠書面甲第16、17号証陳述。
 4.本人尋問(原告代表)。
 5.証人尋問(不動産鑑定士)。
 6.次回期日(本人尋問:原告側3名)確認と次々回期日(口頭弁論)を決定。
   次回弁論(本人尋問)期日:9/11(水)13:30〜
   次々回弁論期日    :11/6(水)10:00〜
 7.11:10 閉廷


口頭弁論内容について

1.原告証拠書面の陳述
裁判長:甲第12号証の1、2、甲第16、17号証を確認した。
中城弁護士:証拠説明書に基づき甲第12号証の1、2、甲第16、17号証の内容を説明した。
 ・甲第12号証の1:「平成8年8月24日現在」と日付の入った18期価格表に"済"の赤  丸印がついたもので、"済"印は全41戸
 ・甲第12号証の2:甲12号証の1に平成11年8月分での鍵の引渡済物件を示したも  ので、"引渡済物件"は41戸中20戸。
 ・甲第16号証:1999年6月5日21時〜開催された住民集会前半部分の録音テープ  (収録時間80分)の内容で、重要と思われる部分にアンダーラインが入れてある。
 ・甲第17号証:甲第12号証の1、甲第13号証の説明報告書(原告側有志が作成)

2.本人尋問
中城弁護士:甲第14号証(被告から受けたセールストークに関するアンケート結果をまとめたもの)を作成した原告代表に対し、本人尋問が行われた。尋問は甲第14号証、2000年12月27日付原告準備書面の被告から受けたセールストークに関するアンケート結果のまとめ部分、甲第4、5号証(被告公社が岡崎神奈川県知事に申請した譲渡価格変更承認申請書)について行われた。
沼尾弁護士:甲第14号証と2000年12月27日付原告準備書面にあるセールストークに関するアンケート結果の記載内容の違いについて反対尋問を行った。
稲垣弁護士:被告はセールストークに関し、積極的に争わないことを確認した。
齋藤弁護士:甲第14号証で削除した部分が齋藤弁護士の指導の下で行われたことを確認した。
裁判長:特に補足尋問はなかった。

3.証人尋問
日置弁護士:甲第7、8号証(不動産鑑定評価書)を作成した不動産鑑定士に対し証人尋問が行われた。
稲垣弁護士:国土法に関する解釈を確認した。即ち、公社は国土法の規制対象外ではあるが、当初販売価格のうちの土地分が適正価格と大きく乖離しており、民間企業であったなら、当然、処分の対象となるはずであっただろう。
沼尾弁護士:特に反対尋問はなかった。
裁判長:特に補足尋問はなかった。

4.次回、次々回期日
裁判長が、次回期日の確認と次々回期日を決定した。
次回弁論期日  :9/11(水)13:30〜 ・・・証人尋問/原告側代表3名
次々回弁論期日 :11/6(水)10:00〜

5.その他弁護団より
・不動産鑑定士の証人尋問に対し、反対尋問、補足尋問が全くなかったということは証拠として認められたと考えるべきで、裁判所は、鑑定結果を待っていた気すら感じる。
・今後のスケジュールとして、11/6が最終弁論となり、年明けにも判決が下る可能性もあるだろう。
・国土法によれば(土地の)適正な販売価格は公示地価をベースに決められ、最大でもその1.2倍程度で規制されることが証人尋問によって明らかとなった。したがって、我々の当初販売価格が公示地価変動率をベースに算出した適正価格に対し、2.7倍であるのは明らかに異常であるといえるだろう。
・公社は民間的であるかのような主張も行っているので「国土法」の解釈を適用した準備書面も進めたい。

今回の裁判も、前回同様、『完全に我々のペースで進んだ』といっていいでしょう。被告代理人は、本人尋問では反対尋問をかろうじて行った(本質的な質問ではなかったが・・・)ものの、証人尋問では何ら反論できないといった印象でした。さらに、裁判所においては全く補足尋問がなく、セールストーク、不動産鑑定結果が証拠として全面的に認められるのではないかといった印象すら感じさせました。
今回の原告団の参加者は49名でした。抽選に外れた方が原告ということもあり、補助席での入廷が認められました。ちなみに公社側の落選者は傍聴できずに帰っていきました。次回は本人尋問です。いよいよ私達の代表が、裁判所に対して直接主張する機会がやってきました。自分たちの代表を応援し、バックアップするためにも、今回以上に皆様のご協力をお願いいたします。

2002年5月8日(水)10:00〜  >>>新着情報
第12回口頭弁論  横浜地方裁判所 503号法廷 

 1.10:00 開廷
 2.原告証拠書面甲第7〜15号証陳述。
 3.被告2/13付準備書面(12)再陳述。
 4.齋藤弁護士が裁判所に人証申請(証拠調べのための証人の申請)をした。
 5.裁判官が合議の上、申請人全員について2開廷で尋問を行うことを決定した。
 6.次回、次々回期日(いずれも証人尋問)を決定した。
   次回弁論(証人尋問)期日 :7/17(水)10:00〜
   次々回弁論期日       :9/11(水)13:30〜
 7.10:20 閉廷


口頭弁論内容について

1.原告証拠書面の陳述
原告団弁護士:甲第7〜15号証を陳述した。内容は以下の通り。
 ・甲第7、8号証:原告団依頼不動産鑑定士による不動産鑑定評価書
 ・32−404評価額:3,770万円(土地1,300万円、建物2,470万円)
 ・30−1104評価額:3,810万円(土地1,290万円、建物2,520万円)
 ・甲第9〜11号証:原告団3名の代用者が作成した陳述書
 ・甲第12号証:「平成8年8月24日現在」と日付の入った18期価格表に"済"の赤丸
  印がついたもので、"済"印は全41戸
 ・甲第13号証:「H11年8月分」と日付の入った(手書き)18期の空家分管理組合費
  明細で、当時の入居済みは全38戸(引き渡し日:H8年が16戸、H9年が22戸)
 ・甲第14号証:被告から受けたセールストークに関するアンケート結果をまとめたもの
 ・甲第15号証:1999年6月5日21時〜開催された住民集会の録音テープ(収録時
  間80分)の内容で、重要と思われる部分にアンダーラインが入れてある

裁判長:甲第15号証について、その内容が正しいかどうか確認したいので、録音テープを裁判所、被告代理人に渡して欲しい。
被告弁護士:甲第12号証は原告が作成したものか? →調査の上、再提出することになった。

2.人証申請
齋藤弁護士:甲第7、8号証の不動産鑑定評価を行った不動産鑑定士1名、甲第9〜11号証の陳述書を作成した原告団3名及び甲第14号証を作成した原告団1名の人証申請を要求した。
沼尾弁護士:尋問は必要ない。
齋藤弁護士:内容の確認の意味で必要である。
裁判長:合議するのでしばらく待って欲しい。(裁判官3名が退室の上、協議)
裁判長:合議の結果、申請された5名について2開廷で尋問を行うことを決定した。
被告弁護士:1開廷でいいのでは。
裁判長:5名いるので2開廷で行います。尋問の時間はどれくらい必要か?
齋藤弁護士:不動産鑑定士に関しては30分程度、甲第9〜11号証の陳述書を作成した3名は各20〜30分、甲第14号証を作成した原告団1名は10〜20分程度。

3.次回、次々回期日
次回弁論(証人尋問/不動産鑑定士、甲第14号証を作成した原告団1名)期日: 7/17(水)10:00〜
次々回弁論(証人尋問/甲第9〜11号証の陳述書を作成した原告団3名)期日: 9/11(水)13:30〜

4.その他、弁護団より
傍聴席が埋まり、協力に感謝する。これからもよろしくお願いしたい。
証拠人調べが5名全員承認されたことは、大変大きな成果。裁判所も本件の本質が単なる法律論ではなく事実関係が重要であることを認識したのではないか。証拠調べに進められたのも、皆さんが傍聴席を埋めたことで、裁判所に無言の圧力がかかったのだろう。
譲渡当時の不動産鑑定の結果と被告が出した値下げ時の鑑定結果とが大きく変わらないということは、被告の暴利行為が明らかになったといって良いだろう。陳述書を作成した方々は、尋問の際には記述した内容以外に裁判所に訴えたいことを語って欲しい。

他の類似裁判では本人尋問(当事者)は行われているが、証拠人尋問(本件の場合、不動産鑑定士)は行われていない。本件は他の類似裁判とは異なる自分たち独自の裁判であると再認識して欲しい。
右陪審が入廷の際、(傍聴の多さに)ちょっと驚きの表情をしたのが印象的であった。

証拠人調べが5名全員承認されたことは非常に重要なことだと思う。鑑定結果に対する証拠人尋問、陳述書作成者への本人尋問、アンケート集計作成者への本人尋問が認められたということは裁判所が事実関係を知りたがっている証拠に他ならない。

前回あたりから双方の主張が絞られつつあり、いよいよ証人喚問へと舞台が移りそうな気配でしたが予想通りとなりました。今回は原告弁護団からの人証申請を要求し裁判官が合議の結果申請された5名について2開廷で尋問を行うことが決定。証拠人調べが5名全員承認されたことは、裁判所も本件の本質が単なる法律論ではなく事実関係が重要であることを認識したのではないかと思われます。今回の裁判は、こころなしか被告代理人には元気がなく(反論できない)あっさり我々のペースで進んだ感がありました。原告団の参加者は47名。ご協力に感謝いたします。

2001年12月26日(水)10:00〜 >>>新着情報
第11回口頭弁論  横浜地方裁判所 503号法廷 

 1.10:00 開廷
 2.被告準備書面(10)(11)および証拠書面陳述
 3.求釈明申し立てと原告準備書面(12)陳述。
 4.齋藤弁護士が被告公社へ第1次価格の算定方法および算定資料の
   開示要求に応じない事の再確認をした。
 5.原告証拠資料の提出
   (後払い制度の書面、県への値下げ申請書類と県の承認書類、県議
   に関する新聞記事)
 6.次回期日の確認と進行調整会議の期日の決定を行った。
   裁判長:進行調整会議は1/30(水) 11:00〜。
   次回 2/13(水)10:00〜
 7.10:20 閉廷


口頭弁論内容について

1.被告準備書面の陳述
被告代理人:被告準備書面(10)(11)および証拠書面陳述にあたり、前回の証拠不足分加と36以降が新しく追加した分と説明された。2週間裁判所に保管するので原告側に内容確認の要請があった。
原告代理人:被告準備書面(11)の原告からの求釈明に対して、第1次価格の算定方法および算定資料の開示要求に応じない事を再度確認した。
追加証拠資料の提出と要点説明を行った。
 ・被告が後払い制度についての説明資料で将来にわたり同一価格と説明した資料
 ・県への値下げ申請書類と県の承認書類で土地と建物を分けていることでユニット
    論への矛盾
 ・県議会総務企画常任委員会の記録として神奈川新聞記事
裁判長:今回は証拠資料の提出だけなので1月いっぱいで準備書面として書いていただきたい。この証拠で原告の主張が変わらないかの確認もあった。今後の進行に対して、そろそろ双方の主張が出たと思うので、弁論記述と進むのかの問いかけがあった。
原告代理人:主張の変更はない。次回の口頭弁論の前に進行調整会議を持って欲しい。

2.次回期日
進行調整会議は1/30(水) 11:00〜。
次回 2/13(水)10:00〜

3.その他、弁護団より。
被告は第1次譲渡価格の算定方法および算定資料の開示はしない。値下げ申請で土地と建物を分けて申請していて被告のこれまでユニット論で必要がないとの主張してきた事に対して矛盾があることがわかった。主張や証拠が出そろい進行会議を設けて打合わせをし、今後は証人尋問から判決へという流れになる。被告側の証拠では若葉台は決して高くないと被告は言いたいのだろう。

資料がないと第2回の価格決定に対してしか戦えない。我々は資料があるので第1次価格と売り方がおかしと主張している。民と民の考え方で、当時の市場価格差があって嘘を言って売った。被告は価格について証拠を出して争わない、また、おかしなことを言って売ったことについても争わないと言っているので、こちらの立論が強いと考えている。

公社は施行規則の解釈問題で公団のように結審をしたいと考えているが、我々は自由取引のやり方に問題があったと主張している。被告は施行規則の解釈での争点で第1次価格の資料開示の必要性が無い事と価格は若葉台周辺の価格で決定したと主張している。争点がかみ合わない。今後、準備書面の精査をする。

県議会でも掲げられていて、証拠として新聞記事も提出している。公社は自分たちの責任を逃れて、皆さんに科した。今後は各種資料の作成協力、また裁判以外の議会などの情報収集活動も強化しなければなりません。これまで以上に、原告団皆様のご協力をよろしくお願いいたします。

2001年10月31日(水)10:00〜 >>>新着情報
第10回口頭弁論  横浜地方裁判所 503号法廷 

 1.10:05 開廷
 2.原告準備書面(10)、(11)、原告証拠書面甲1,2号証を陳述。
 3.被告準備書面(10)を陳述しようとしたが、原告側代理人への郵送が間に合わな
   かった(前日に郵送したらしい)ため、原告側代理人が陳述を認めず、次回に先
   送りとなった。
 4.被告証拠書面乙28〜35号証を陳述。
   原告弁護団から被告証拠書面乙28〜35号証には不備がある点を指摘。最終
   的には裁判長も理解を示し、被告には「次回までに枝番をつけた上、書面の追加
   更新」の指導があった。
 5.さらに被告準備書面(9)中のグラクに載せたマンションの中には比較物件として
   は適当ではないものが多いと主張。被告代理人からは説得力に欠けるむしろ怒
   りを呼び起こす返答が返ってくるばかり。この15分以上にわたって裁判長も収拾
   に困るほどの原告・被告の双方の代理人の激しい意見の応酬があった。
 6.次に原告側よりH7年当時の価格決定根拠について、再度見解を示したところ、
   被告代理人は「考え方は示している」との返答があった。
   これに対し裁判長は、この問題はこれまでも空転していたが、被告はできるだけ
   算定根拠、計算方法を明らかにするように努力してほしい。との指導があった。
 7.次々回期日2002年 2月13日(水)10:00〜を決定した。
 8.10:30 閉廷


口頭弁論内容について

1.書面の陳述
原告準備書面(10)、(11)を陳述。次に、被告準備書面(10)を陳述しようとしたが、裁判所には到着していたものの、原告側代理人への郵送が間に合わなかった(前日に郵送したらしい)ため、原告側代理人が陳述を認めず、次回に先送りとなった。内容は、被告準備書面(9)中の「平成7年 若葉台周辺マンション市場単価」のグラフに載せた各マンションが比較対象物件として適正であるとの主張のようだ。
その後、被告証拠書面乙28〜35号証を陳述した。内容は上記マンションのデータベース(不動産経済調査月報1995年4〜8、10〜12月度版)の一部分のコピー。ただし、表紙、目次、リストのみのコピーのため、稲垣、井口弁護士らが厳しい口調で発言した。原告代理人:この内容ではマンションの詳細情報が不明。当然、このままでは証拠として受け入れるわけにはいかない。
裁判長:この書面ではやや情報不足だろう。被告は、次回までに枝番をつけた上、書
面を追加更新できないか? また、裁判所で証拠の原本を一時的に預かり、原告代理
人に閲覧させてはどうか?
被告代理人は、結局、渋々承諾することとなった。その後、稲垣、井口、齋藤弁護士らがやはり厳しい口調で、被告準備書面(9)中の問題点を指摘した。
原告代理人:原告準備書面中(11)にも述べた通り、被告準備書面(9)中のグラフに載せたマンションの中には、グレーシア二俣川のように相鉄線二俣川駅前に建築された駅前再開発ビルで、下層部に大規模ショッピングセンターを含む複合ビルのようなものが含まれており、比較対象物件としては全く適当でない。裁判所を錯誤させるような記述は不適切である。
被告代理人:対象物件が適正かどうかは裁判所が判断する問題である。
この間15分以上に渡って、裁判長が事態の収拾に困るほどの、原告・被告双方の代理人による激しい意見の応酬があった。被告代理人からは説得力のない(むしろ怒りを呼び起こす)返答が返ってくるばかりであった。この問題がようやく落ち着いた頃、井口弁護士より発言があった。
井口弁護士:これまでの議論は再販売価格についてであったが、我々はこれまでに再三に渡り、H7年当時の価格決定根拠となる証拠を求めてきた。出すのか出さないのか、この場ではっきりと述べてほしい。
齋藤弁護士:被告の見解を調書として残してほしい
裁判長:この問題はこれまでも空転していたが、被告はできるだけ算定根拠、計算方
法を明らかにするように努力してほしい。この展開ではあと数回弁論になるだろう。との見解を示した。

2.次回期日
裁判長が、次回期日の確認と次々回期日を決定した。
 次回 2001年12月26日(水)10:00〜
 次々回 2002年2月13日(水)10:00〜

3.弁護団より
H7年当時の価格算定根拠については、次回期日前にあらためて書面を提出し、次回期日に出すのか出さないのかの決着をつけたいと考えている。我々としては、被告書面(9)の比較物件については対象として不適切である、価格算定については根拠を出せない、という方向に誘導したいと考えている。弁論もあと数回の最終局面である。

11月7日10時から東京高裁808号法廷で東山田裁判の原告本人尋問が行われる。我々の裁判でも弁論の後に原告本人尋問を予定しているので、参考のために原告数人の傍聴をお願いしたい。

今回も、我々の勢いを再確認し、公社の逃げの姿勢を痛感しました。今がチャンスです。裁判だけでなく、あらゆる手法を駆使し、我々の勝利へ邁進しましょう!
多数の傍聴参加には感謝いたします。双方とも主張が絞られつつあり、裁判も山場を迎えた感があります。裁判長からもあと数回弁論になるだろう。との見解を示し積極的な訴訟指揮を行っています。他の判例とは違った「我々独自の裁判を行っている」という強い意識の下、最後まで全力で戦っていきたい。今後とも多くの参加をお願いします。
2001年9月5日(水)10:00〜  >>>新着情報
第9回口頭弁論  横浜地方裁判所 503号法廷 

 1.10:05 開廷
 2.原告準備書面(9)陳述。
 3.被告準備書面(9)、被告証拠説明書(6)、被告証拠書面乙27号証
   (差し替え分)陳述。
 4.齋藤、井口、日置弁護士が、被告準備書面(9)の反論を今週中に
   提出する準備があることを伝え、簡単にその内容について説明した
   後、同準備書面の問題点を指摘した。
   @被告の反論では我々の主張内容の大勢は変わらない
   A我々の主張を覆すのなら、譲渡価格の算定方法を明らかにせよ
   B準備書面中の「平成7年 若葉台周辺マンション市場単価」の
    グラフは販売価格なのか、実際の譲渡価格なのか、完売したの
    か、etc不透明な部分が多すぎる
 5.裁判長は、上記Bについては「裁判所もやや疑問を感じている。
   できれば明らかにして欲しい」と被告に説明を求めた。
 6.裁判長は、「そろそろ、原告、被告双方の主張が出揃いつつある。
   今後の進行として、年内にも主張に関する弁論は終了し、証拠調べ
   に入っていきたい」と、はじめて明言した。
 7.次々回期日(12月26日)を決定した。
 8. 10:20 閉廷


口頭弁論内容について

1.書面の陳述
被告準備書面(9)を陳述。齋藤、井口、日置弁護士が、矢継ぎ早に発言した。
齋藤弁護士:我々の主張に対する被告準備書面(9)の反論では「2.7倍の主張」の大勢は変わらない。我々の反論もほぼ完成しており、今週中には裁判所に提出する予定である。被告準備書面中(9)で「平成7年 若葉台周辺マンション市場単価」のグラフを載せ、当初販売価格が適正であるかの主張をしているが、このままでは証拠にはならない。グラフは販売価格なのか? 実際の譲渡価格なのか? 資料の出典元、事実を明らかにされたい。
裁判長   :そのグラフについては、裁判所もやや疑問を感じている。
沼尾弁護士:そのグラフは書面にあるように、不動産経済調査月報から抜き取ったデータである。
齋藤弁護士:そのグラフは販売価格なのか? 実際の譲渡価格なのか? そして、最も重要なことは、この価格で住宅は完売したのかどうか? 事実を明らかにされたい。
裁判長   :原告代理人の疑問について、被告はできる限り明らかにして欲しい。
沼尾弁護士:.....
井口弁護士:我々は、譲渡価額が適正かどうかを見極めるために「土地価額」と「建物価額」に分けて分析し、その結果、「土地価額が販売当初の公示地価の2.7倍であった」と主張している。被告が土地と建物を一体化しているのは販売形態に過ぎない。被告は譲渡販売価格の算定根拠を明らかにされたい。
日置弁護士:被告準備書面(9)に対する反論は今週中に提出予定であるが、その内容を簡単に述べる。被告の反論は、単に有効数字の取り方や多少の記述間違えを述べたに過ぎず、被告の指摘を受け入れても我々の主張の計算内容はほとんど変わらない。にもかかわらず、我々の主張を否定している。だとすれば、被告はどういう方法で譲渡価格を決定したのか? 譲渡販売価格の算定根拠を明らかにされたい。
3名の発言が続く中、被告代理人はほとんど発言がない(出来ない?)状況であった。そんな中で、裁判長は、今後の裁判の進行を占う重要な発言を行った。
裁判長   :そろそろ、原告、被告双方の主張が出揃いつつある。今後の進行として、年内にも主張に関する弁論を終了し、次に進みたい。その場合、原告代理人から提案があったように、原告数名から意見を聞くことにもなるだろう。
さらに公社の譲渡販売価格の算定根拠についても訴訟指揮を行った。
裁判長   :被告はどういう方法で譲渡価格を決定したのか? 算定根拠、計算方法を明らかにすることが出来ますか?
沼尾弁護士:算定の考え方をだすことはできるでしょう。

2.次回期日
裁判長が、次回期日の確認と次々回期日を決定した。
次回 10/31(水)10:00〜
次々回 12/26(水)10:00〜

3.弁護団より
今回も多数の原告の参加があり感謝する。双方とも主張が絞られつつある。裁判長が、「年内にも主張に関する弁論を終了し、証拠調べに入っていきたい」と、積極的な訴訟指揮を行ったことは大きな成果である。他の裁判と同じでは勝てない。「我々独自の裁判を行っている」という強い意識の下、最後まで戦っていきたい。

被告への反論は今週中に提出の予定である。被告の反論は、単に有効数字の取り方や多少の記述間違えを述べたに過ぎず、被告の指摘を受け入れても我々の主張の計算内容はほとんど変わらない。

弁論中も議論のあった被告準備書面中(9)の「平成7年 若葉台周辺マンション市場単価」のグラフにいて、「グラフ中の他のマンションは若葉台とは条件(駅からの距離、内装等)が違い、同じグラフ上で扱われるのはおかしい」、「場所によっては売れ残りもあるのでは?」といった意見がありました。

皆さんのご協力により原告席、傍聴席を埋つくすことができました。この熱意が弁護団の熱弁、裁判長のやや原告側寄りとも取れる発言を招いたのかも知れません。裁判をこちらの流れに引き入れるためにも、今後とも更に多くの参加をお願いします。
2001年7月4日(水)10:00〜 >>>新着情報
第8回口頭弁論  横浜地方裁判所 102号法廷 

 1.10:00 開廷
 2.被告準備書面(7)、被告証拠書面乙27号証陳述。
 3.裁判長は、乙27号証の内容を追加することを確認した。
 4.裁判長は、原告側が具体的な数値に基づき主張している点に対し、
   被告に意見を述べるだけでなく認否するよう求めた。
 5.原告準備書面(8)被告準備書面(8)陳述。
 6.裁判長は、H12.12.27付原告準備書面中の「購入の際に被告より受けた
   セールストーク」の内容について、被告が積極的に争わないものである事を
   確認した。
 7.裁判の進行協議期日(7月9日13時30分)を確認した。
 8.次々回期日(10月31日)を決定した。
 9.10:25 閉廷


口頭弁論内容について

1.書面の陳述
被告準備書面(7)と被告証拠書面乙27号証を陳述。乙27号証について原告代理人は、都合の良い頁だけでなく、冒頭の説明部分等、重要と考えられる頁を追加陳述することを要求し、裁判長は被告に陳述するよう指揮した。また、原告準備書面(7)の内容について、前回に引き続き具体的な資料をもとにした反論が無く、「不知」とするだけで事実の認否がないため、各々の事実に対する認否を行うよう被告、裁判所に要求、裁判長も認否するよう被告に促した。さらに、H12.12.27付原告準備書面中の「購入の際に被告より受けたセールストーク」の内容について、被告が依然、認否しないため、裁判長は、「この件に関して裁判所は被告が積極的に争わないもの*と解釈している」との判断を初めて示した(*注:積極的に争わない≒事実を概略認めている)。

齋藤弁護士:原告準備書面(7)では抽象論ではなく、被告の提出した鑑定資料や公示価格といった事実に基づき具体的な数値を示して主張している。被告は、事実に対する認否を全くしないで意見だけを述べている。また、反論するならば理由をきちんと述べてほしい。
裁判長:被告は次回、具体的に反論して欲しい。
中島弁護士:被告はマンションの売買に関しユニット論を展開するが、それでは消費税はどの様にして決めたのか。消費税は建物にしかかからないのではないか。
永峰弁護士:(沼尾弁護士に止められながらも発言)マンションを建物価格と土地価格に分けて販売した覚えはない。マンションがこのように売られている例は他にもあるのか。
井口弁護士:消費税は譲渡契約書にはっきり記載されているが...
稲垣弁護士:第1次販売時はユニット論を展開しているが、第2次販売の鑑定書では土地と建物を分けている。結局、分けないと消費税額も決められない。論理が空回りしている。
齋藤弁護士:H12.12.27付原告準備書面中の「購入の際に被告より受けたセールストーク」の内容について、被告は依然、認否しないが、本日は、被告代理人は4名全員いるので、この場で事実に対する認否をするかしないかはっきり決めて欲しい。このままの状態では民事訴訟法にも触れるのではないか。
裁判長:この件に関して裁判所は、被告が積極的に争わないものと解釈している。

2.次回期日
裁判長より、訴訟進行協議期日の確認があった。期日に変更なし。その後、次々回期日を決定した。なお、次回以降、現在改築中の新裁判所に移る予定。
進行協議 7/ 9(月)13:30〜 (現裁判所)
   次回    9/ 5(水)10:00〜 (新裁判所)
次々回   10/31(水)10:00〜 (新裁判所)

3.弁護団の先生方より。
裁判長は、今回やや積極的な訴訟指揮を行うようになってきた。1つは、被告に事実に対する具体的な認否を求めた点であり、もう1つは、セールストークの内容について被告が積極的に争わないものと解釈していると明言したことである。ここで、積極的に争わないとは、事実を概略認めているということを表していて、裁判の進行上、非常に重要なことである。

今が山場です。今日の裁判は非常に重要な意味を持っています。それは「購入の際に被告より受けたセールストーク」の内容について、「裁判所は被告が積極的に争わないものと解釈している」との判断を裁判長が初めて示したからです。今がチャンスです。

皆さんは、消費税以外にも、固定資産税を払っている。固定資産税も公示地価をベースに決められるものである。この方向からも追及していきたい。

4.その他(TV朝日の取材)
今回、TV朝日「ニュースステーション」の取材班が裁判所入廷時とかながわ労働センターでの討議を取材しましたが、今後、若葉台での取材もあります。まず、次回事務局会に取材に来られる予定です。これ以外にも取材の可能性がありますので、皆様のご協力をお願い致します。

今回、原告団の参加者は37名でした。傍聴席30席をめぐり、計46名(37名+公社8名+TV朝日スタッフ1名)の抽選となりましたが、奇跡的に28名が当選、原告席9名分と合わせ37名全員が入廷できました。残り2名は公社側速記者の模様。立岡氏ら公社重要人物は入廷できず、立岡氏にいたっては、公社の社員証をちらつかせ「公社の人間だが、入れてもらえないのか?」と、裁判所担当者にすごむ場面も...(当然、入廷は拒否された) ちなみに当選確率は、原告76%(28/37)、公社25%(2/8)、テレ朝0%(0/1)でした。

公社を攻撃するのに最も有効なことは原告団皆さんのご協力により裁判所の原告席、傍聴席を埋める事です。次回からは新裁判所(傍聴席48名に拡大)です。裁判をこちらの流れに引き入れるためにも、今後とも更に多くの参加をお願いします。
2001年5月16日(水)10:00〜 >>>新着情報
第7回口頭弁論  横浜地方裁判所 102号法廷 

 1.開廷
 2.被告準備書面陳述。
 3.裁判長は被告が具体的な資料提出をするつもりの無い事を確認。
 4.原告代理人により具体的な資料に基づき反論してほしいという事に対して、
   被告準備書面では具体性が無いので、裁判所のさらなる裁判指揮の発揮を
  お願いした。
 5.原告代理人より裁判の進行計画の打ち合わせを持ちたいと依頼、仮期日を
   決定した。 (後で7月9日午後1時に正式決定)
 6.次回期日の確認と次々回期日の決定した。
 7.閉廷 


口頭弁論内容について

1.被告準備書面の陳述
被告準備書面の陳述。裁判長はその内容について具体的な資料をもとに反論が無いため、具体的な資料の提出について被告に確認。被告代理人は譲渡価格に対する資料提出するつもりが無い事を述べた。

2.進行概要
齋藤弁護士:土地価格に対して、被告の提出した鑑定資料や公示価格に基づき、合理的に算出した結果、適正価格の2.7倍で販売したと、算出根拠、グラフによる説明の準備書面を提出した。これに対する被告の準備書面を精査したが、具体的な内容で反論するのではなく「主張のような事実は無い」、「それならば原告が購入しなければ良かった」と書かれているだけである。裁判所におかれましては民事訴訟法74項で準備書面には反論する場合、理由を書かなければならないという事に対して被告の答弁はそれに反しているので具体的な反論を求めて欲しいと述べた。
井口弁護士:再三検討をし、事実関係を述べてあるので、当事者である限り、否認するか/しないかの問題である。2.7倍は具体的な事実であるから、事実に基づいて否認するべき問題。ユニットだから分ける必要が無いというが、第2譲渡では分けて算出している。分けないと消費税額も決められない。論理が空回りしている。算定根拠を出し、公示価格から見ても高いと言っているので、反論があれば具体的に述べよ。具体的に本当のことを述べているので、要件の認否であって「知らない」では困る。損害算定の根拠である。
稲垣弁護士:被告は逃げ回っているだけ。債務不履行でない/価格は正当価格と被告は述べるが要件の事実を調べると実際は違う。被告の理解とその点で違っている。認否をきちんとして欲しい。
裁判長   :資料提出の命令はできないが、その点について被告は具体的に反論して欲しい。
有村弁護士:公社法について全く関係なく民間の企業と同じごとく述べている。それならば公社法もいらないし、公社もいらない。司法の対象にならないがそれに関して反論して欲しい。
沼尾弁護士:とうの昔にやっている。精査して欲しい。
稲垣弁護士:法律構成の内容でなく、価格が基準の資料で述べているので被告は何で立証するのか?争点が絞られない。被告は資料を出すのか、期間的に出ないものなのか、出すつもりが無いのか計画はどうなっているのか述べて欲しい。
裁判長   :もう一度、被告の反論を聞いてから判断する。 次回は7月4日。
斎藤弁護士の準備書面の事前提出依頼に対して、沼尾弁護士はしぶしぶ6月22日で了解した。
齋藤弁護士:弁論がかみ合わないので次回の前に進行計画、立証計画を話し合う場を持ちたい。
被告代理人:永峰が風邪でいないので決められない。
裁判長   :仮に7/9午後1:30をメインに、7/16午後1:30とします。
         次々回は9/5 10:00
         閉廷します。

3.その他
 弁護団の先生方より。
 今回の準備資料はFAXのみでコピーをくれなかった。焦っていたのか・・・。今回は原告の準備書面の反論であった。前回、事実を踏まえて反論して欲しいとお願いしたが、鼻で鷹をくくったように自分に有利な判例羅列のような準備書面であった。2.7倍の暴利行為に対しては「事実は無い」、建物と土地を分ける事は意味が無くユニット販売であるとだけ。皆さんが怒るかも知れませんがと「原告は地価動向を懸念し、購入によるリスク回避したいと考えるなら、物件を購入しなければ良いのであって、原告らはそのような自由を有していたものである」の部分を読んだ。民事訴訟法について否認は「知らない」では許されない。理由を記載しなければならない。罰則はないので、命令権ではない。逃げの書面、内部資料を提出したくない。裁判長の要求で先方も理由や具体的数字にたいして検討すると言った。期待は持てないが・・・。7/9に訴訟進行計画を決める。

 非常に不愉快だ。一生懸命検討して準備書面を作り上げたが、不愉快な準備書面を出され、その反論にちゃんと対応して欲しかった。感情的になってもしょうがないが・・・。力一杯反論したい。

 公社は価格に対して具体的に出してこなかった。出さないなら出さないで裁判所の資料で準備できる公示価格などでやってもらう。それが不服ならば公社は具体的に反論すれば良い。

 裁判所の戦いと外の戦いがあるが、今が山場です。マスコミも市場が下がったのだから公社だからと興味を失いつつある。今がチャンス! 公社だからという今までの価値判断が正しくないと世間に知らしめる。現在も公社は販売を続けているから。

 今が大事な時期 法廷を埋め尽くし、裁判所を威圧する。目でアピールする。いつも傍聴席を埋め尽くしている裁判は早くいい結果が出る。2.7倍で販売した被告を監視する。訴訟指揮が陣地を破るか破らないかの決めになる。法廷を満員にすることは裁判所への無言の圧力となる。今後とも、原告席、傍聴席を埋める努力を継続してほしい。との要請もありました。

 裁判官も変わりこちらの流れに引き入れるためにも、今後とも更に多くの参加をお願いします。今後は裁判以外の活動でも更なる強化が必要です。原告団皆様のご協力をよろしくお願いいたします。
2001年4月11日(水)10:00〜 >>>新着情報
第6回口頭弁論  横浜地方裁判所 102号法廷 

 1.開廷
 2.原告準備書面(3/28付)陳述。
 3.齋藤、井口両弁護士による被告公社への証拠資料提出の
   要求があった。
 4.次回期日の確認と次々回期日の決定した。
 5.閉廷


口頭弁論内容について

1.裁判所の構成変更
冒頭、裁判所の構成(裁判長と右陪席の担当が変更)が変更になた旨の報告が裁判長よりありました。これまでの裁判とは一転し、ソフトなイメージで口頭弁論が進行し、あっさりと終わってしまった、という印象でした。弁護団の先生方によれば、「通常の民事訴訟の雰囲気に戻っただけ」とのことですが、この通常の雰囲気に早く慣れたい反面、これまでの裁判長が懐かしくも思えます。

2.原告準備書面の陳述
3/28付原告第7準備書面の陳述があった。その直後、齋藤、井口両弁護士から裁判長へ申し入れがありました。その内容とやりとりは以下の通り。
齋藤弁護士:次回期日においては、被告は資料に基づき反論してほしい。被告側は証拠となる膨大な資料をお持ちのはずだ。
井口弁護士:齋藤弁護士の述べた通り、被告側には証拠となる膨大な資料がある。第1次譲渡価格の算定根拠となる資料を出していただきたい。この場で次回は証拠となる資料を出すと約束してほしい。
永峰弁護士:その保証はできない。
裁判長:被告はできる限り、証拠となる資料を出してほしい。
井口弁護士:これまでにも散々、資料を出せと言ってきているのになぜ出さないのか?明白な理由を明らかにされたい。
裁判長:その理由も含め、被告はできる限り、証拠となる資料を出してほしい。

裁判長が替わったこともあり、口頭弁論冒頭での齋藤、井口両先生による被告公社への証拠資料提出の申し入れは、絶妙な先制パンチとなったようです。新裁判長がこれまでの準備書面、証拠をどれだけ熟知しているかは定かではありませんが、今回の口頭弁論は完全に我々原告側のペースで進行した感があり、被告への資料提出の働きかけ以外、原告側に対する指揮は全くありませんでした。なお、今回、被告準備書面、証拠書面はありませんでした。

3.次回期日
裁判長より、「今回、原告は訴訟物の追加があったが、被告はそれも含め次回までに反論の準備ができますか?」と被告側に確認があったが、被告弁護団が問題ない旨回答したため、次回期日に変更なし。その後、次々回期日を決定した。なお、7/20以降、現在改築中の新裁判所に移る予定。
次回 5/16(水)10:00〜
次々回 7/ 4(水)10:00〜

4.その他
弁護団の先生方より:今回、裁判長が交替し、審議は6分で終わったが、通常の民事裁判の(淡々とした)雰囲気になったといえる。むしろ、これまでの方が珍しいそうです。(これまでの熱血裁判長が懐かしくも思えます。)
また、一連の公団の裁判は思わしくない結果に終わっているが、我々は違う。被告が出した証拠(鑑定評価結果)を元に新たな主張をも展開しているし、値下げ率などの状況も異なる。判例のない全く新しい裁判を行っているのであって、勝訴に向けてがんばりたい。法廷を満員にすることは裁判所への無言の圧力となる。今後とも、原告席、傍聴席を埋める努力を継続してほしい。との要請もありました。今後は裁判以外の活動でも更なる強化が必要です。原告団皆様のご協力をよろしくお願いいたします。

2001年1月17日(水)10:00〜  >>>新着情報
第5回口頭弁論  横浜地方裁判所 102号法廷 

 1.開廷
 2.原告準備書面(12/27付)陳述。
 3.裁判長による12/27付原告準備書面の内容確認と次回期日
   に主張の再整理を行うよう原告側に指導があった。
 4.被告証拠書面の陳述があり、原告側は認否した。
 5.次回期日の変更と次々回期日を決定した。
 6.閉廷


 口頭弁論内容について

1.原告準備書面の陳述
12/27付原告準備書面の陳述があり、その後、裁判長がその内容について矢継ぎ早に見解を述べました。以下を参照。
裁判長:訴訟物は債務不履行と不法行為の2点であり、その内容は準備書面によれば
 @譲渡契約における説明義務違反、
 A譲渡契約における「原価に基づく適正な価格」による譲渡義務違反、
 B著しい価格の格差を回避すべき義務違反、
 C価格維持義務違反、
 D著しい価格格差を発生させた不法行為責任、
であると思われるが、これでよいか? また、これら主張の5本柱は独立するのか?
弁護団:その通りである。また、5本柱は独立の主張である。
裁判長:これらのうち、A〜Dはおおむね理解したが、@の内容が理解できない。そもそも、説明義務の定義は準備書面15頁8行目以降の「本件各物件を含む若葉台団地の販売状況(譲渡時点での売れ残りやキャンセルの状況)に関する情報を開示し、本件住宅における値下げ販売の可能性を説明すべき義務及び販売状況や販売の可能性に関する質問に対して虚偽の説明をしたり、将来的に値下げ販売をしない等の断定的な情報を提供したりしてはならない義務」でよいか?
弁護団:その通りである。
裁判長:被告との譲渡(売買)契約そのものは有効と考えているのか?
弁護団:その通りである。
裁判長:説明義務違反が、直接、損害賠償請求に結びつくのか? 「値下げしない」と言ったのに現実には値下げ販売したのであるから、「値下げにより購入した人と同等に扱え」とは主張しないのか?
弁護団:賠償額については別途、書面を提出する予定であった。詳細は検討中である。

2.次回期日までの原告側準備書面に対する要望事項
裁判長から、「次回は被告側の反論を行う予定であったが、原告の主張が整理されるまでは進めない。反論、事実認否、証拠調べ等へは原告の請求がはっきりした状態で先に進む」と被告側に説明をした後、次回期日までに主張の再整理を行うよう原告側に指揮があった。内容は以下の通り。
@原告らの各主張は、選択的主張か予備的主張(主張に主従関係あるか)かいずれか明確にされたい
A原告らは、物件購入の動機付けにあたり「値引きをしない」というセールストークが
あったので、契約をしたと主張しており、このような類型は錯誤・詐欺により契約を締結した場合が多いが、原告らと被告の契約は有効という主張(錯誤無効・詐欺取消の主張はしない)でよいのか
B被告の説明義務違反の主張を追加したが、説明義務違反を主張する場合の損害額は第1期販売価格と第二期販売価格の差額でよいのか
C今回提出の別表は、説明義務違反の主張にのみ使用するものか、その他の主張(価格維持義務など)にも使用するものか明らかにされたい

3.被告証拠書面の陳述
被告証拠書面の陳述があった。特に問題なく、原告側は認否した。

4.次回期日
裁判長より、「次回の原告準備書面が最後の主張となるように(裁判所が理解でき、かつ、反論、証拠調べが始まってから新たな主張が生じることのないように)よく検討してほしい。次回期日予定(2/28)も変更しますか?」と提案があり、弁護団から「少し時間がほしい」と回答したため、下記日程に変更、決定した。
 次回 4月11日(水)10:00〜 (準備書面提出期限 3/28)
次々回 5月16日(水)10:00〜

5.その他
裁判所は我々の準備書面をよく読み理解しようとしているように感じました。事実認否、証拠調べの可能性もちらつかせ、我々の新たな主張も受け入れるかのような姿勢もあります。もちろん、楽観視はできませんが、我々の主張の再整理が重要項目と思います。今後とも、原告の皆様のご協力をお願いいたします。

2000年11月01日(水)10:00〜  >>>新着情報
第4回口頭弁論  横浜地方裁判所 102号法廷 

 1.開廷
 2.被告側準備書面陳述、原告側準備書面陳述(書類は提出済み)。
 3.原告側より被告側準備書面に対しての意見陳述(意見書提出)。
 4.裁判長が、原告側準備書面は、新たな主張となるかどうかの確認があった。
 5.被告側証拠書面の提出(提出書類の裁判長の確認)
 6.次回期日の確認と、次々回期日を決定した。
 7.閉廷


 口頭弁論内容について

1.被告側準備書面に対する意見陳述
被告側11/1付け準備書面(原告側9/20,9/21付け準備書面にたいする被告の主張)にたいして弁護団より「被告側の準備書面は、まじめに認否していなくて不誠実きわまりなく、愚弄されたものである。」と意見を述べ、意見書として裁判長に提出した。

2.原告側準備書面に対して裁判長から
裁判長より「本件訴状は2点(債務不履行、不法行為)であるが、11/1の準備書面(原告が被告との間で本契約を締結した経緯について主張)では、先の主張とは違うのではないか、3本目の柱とするのかどうか次回はっきりさせてほしい」との要請があり、これに対し弁護団から「現段階では3本目とする考えである」と回答した。また、裁判長から「原告の主張が整理されるまでは進まない。事実認否、証拠調べ等へは原告の請求がはっきりした状態で先に進む」と被告側に説明をした。

3.次回期日
裁判長より「次回の原告の準備書面は重要なものとなる。裁判所もよく読むようにしたい。先に決めた次回期日(12/13)までに原告側は間に合うのか、間に合わないようなら期日を延期します。」と提案があり、弁護団からも「間に合わないため延期してほしい」と要請した。また、被告側からも1/17の認否反論の準備書面作成に1ヶ月余りの猶予を要求したため、下記日程に変更、決定した。
次回 1/17(水)10:00〜 (準備書面提出期限 12/27)
次々回 2/28(水)10:00〜

4.その他
原告側弁護団より被告側の準備書面は無礼である。当初価格設定の資料の提出をなんとか避けようという態度が見えている。訴状による法令に基づく義務違反から、値下げをしませんと言った等の契約による義務違反については、個々に資料作りをすることになると思う。
今回の準備書面に裁判所が興味を示したと思う。裁判所は法解釈から証拠調べへと向いてきたようだ。事実に基づく債務不履行という新たな主張を展開するためには、証拠調べなど作業をこれからして行かなければならない。原告の皆さんの一層の協力をお願いと、各個人の訴訟だという事を再認識してもらいたい。

2000年9月27日(水)10:00〜  >>>新着情報
第3回口頭弁論  横浜地方裁判所 102号法廷 

 1.開廷
 2.裁判長より原告側委任状の確認。
 3.原告側準備書面被告側準備書面陳述陳述(書類は提出済み)。
 4.裁判長が、原告に訴状の主張の主旨(債務不履行、不法行為)
   の再確認があった。
 5.原告、被告双方に次回期日までに準備書面提出の要請があった。
 6.被告側証拠書面提出(書類の提出と裁判長の確認)。
 7.次回期日の確認と、次々回期日を決定した。
 8.閉廷 


 口頭弁論内容について

1.原告訴状の主張の主旨の確認
冒頭、裁判長より、「原告の主張の骨格は、債務不履行と不法行為であると理解している。これらに関わる『原価主義』は、施行規則第6条第1項にいう建設費等を合計した金額を基準として譲渡価格を決定するということで、この金額はあくまで基準であって、いわゆる『原価』を少しでも超えてはならないとまでは主張していないのですね。また、不法行為については、著しい価格格差を発生させた事が問題であると捉えてよろしいのですね」との確認があった。これに対し弁護団は、「基本的にはその通りです」と回答した。

2.次回期日宿題事項(準備書面の提出要請)
裁判長より、「原告側は、被告準備書面(三)の第一(施行規則第6条の規定の解釈)、第二(同条第2項『特別の事情』の解釈)に対する反論を述べよ。被告は、原告9/20付準備書面(当初譲渡価格における土地価格の異常な価格設定行為)に対する反論を述べよ」との要請があった。提出期限は未定。

3.原告9/20付準備書面について
原告9/20付準備書面を受けて裁判長より、「原告の主張は変わっていないのか?」との質問があった。これに対し弁護団は「基本的には変わらない」と回答した。続けて裁判長が、「訴状の主張に付け加えることはないのか? 普遍なものなのか? 柱は何か?」と言及した。弁護団は、「準備書面で示したとおり、当初の価格設定については疑問があり、付け加えるべきものはあるかもしれない。ただし、大きな柱が債務不履行と不法行為である点は基本的には変わらない」と回答した。

4.証拠書面提出
被告側が証拠書面を提出した。
その後、裁判長が、「裁判所は、原告の主張を大づかみに把握したい気持ちは変わっていない。訴状の主張について明確化してほしい」と再度要請があった。これに対し、「本件に関する情報は被告側がそのほとんどを握っており、また当初の価格設定についても疑問点が浮かび上がったのは間違いなく、当初の価格設定についての資料がほしい。この方向で訴訟指揮をお願いしたい」と言ったところ、「裁判所は順序が逆と捉えている。原告の主張を明確化することが先で、その後、必要な情報を提出していただく」という強い姿勢を打ち出した。裁判長の意志は固く、これを覆すのは困難と思われる。

5.その他
傍聴席についての裁判長の「今後もこれくらいの人数の原告、傍聴人は来るのか?」という質問に対し、「我々原告側は、人数を25名程度に制限している。むしろ、販売活動中の公社の人が多く傍聴していることには疑問を感じる」と発言したところ、裁判長が激怒した。「物理的に困難な事を話しているわけで、入りきらない場合は特別法廷(他の広い場所、ただし開催には手続きが必要)での開催もありうる」激怒の真の原因は定かではないが、原告側が、毎回、多数参加していることが裁判長に強く意識されているのは間違いない。我々の熱意が伝わることを願う。

6.次回期日
本案件はすべて水曜日に審議される。次回、次々回期日は、以下のように決定した。
11/1(水)10:00〜
12/13(水)10:00〜
2000年8月23日(水)10:00〜   >>>新着情報
第2回口頭弁論  横浜地方裁判所 102号法廷 


 1.開廷
   裁判長より原告側訴状、委任状、準備書面の不備の指摘があり。後日、訂正の
   上、再提出。
 2.原告側準備書面被告側準備書面1、2陳述(実際には朗読せず提出のみ)
   書類の提出と裁判長の確認。
 3.被告側証拠書面提出
   書類の提出と裁判長の確認。
 4.閉廷
   裁判長より、原告、被告双方に次回期日までに準備書面提出の要請があった。
   次回期日の確認と、次々回期日を決定した。

口頭弁論内容について追記
 1.原告準備書面、被告準備書面(1)、(2)陳述
  @.冒頭、裁判長より、「各々の準備書面を見ると両者の気持ちは解らないでもな
    いが、お互いに相手の出方をうかがうのではなく、自分達が勝ちたいなら勝ち
    たいなりに自分達の主張をして欲しい。これが裁判所の考え方である。」との
    意見があった。
  A.原告側準備書面の提出が遅れた(期限7月中のところが8/8付)理由も尋ね
    られた。被告側の書面が届いたのが7月終わりであったためと回答。
  B.今回の原告側準備書面にある求釈明は留保。理由は、原価主義に関する定義
    、主張が不明確であること、および、被告側準備書面(1)に対しもっと解り易く
    説明(反論)が欲しいため。
  C.原告側井口弁護士が「本件に関する情報は被告側がそのほとんどを握っており
    、また原価についても被告の十分な説明なくしては反論しがたい」と発言。裁判
    長は「とにかく原告が主張する原価主義について一般論でも良いから説明して
    欲しい」とのこと。これは、次回期日までに準備書面として提出する宿題事項に
    なった。

 2.証拠書面提出
   被告側が証拠書面を提出した。

 3.その他
  @.井口弁護士が、「被告準備書面(1)と(2)では主張に矛盾がある。」と指摘。
    これに対し裁判長が被告に意見を求めたところ、被告側弁護団は即答できず、
    次回期日までに準備書面による回答となった。
  A.秋野弁護士が、「今後、訴状の内容に変更の可能性がある。」ことを裁判長に申
    し入れした。これは今後の裁判の進展によっては請求の趣旨、原因または損
    害賠償額等に変更があり得ることをあらかじめ示唆したもの。

 4.次回期日
   本案件はすべて水曜日に審議される。次回、次々回期日は、以下のように決定
   した。

次回口頭弁論期日 :9月27日(水)
             (被告準備書面提出期限9/8、原告準備書面提出期限9/21)
次次回口頭弁論期日:11月1日(水)
2000年6月14日(水)10:00〜   >>>新着情報
第1回口頭弁論  横浜地方裁判所 102号法廷 

 1.開廷
   裁判長より訴状、委任状、準備書面の不備の指摘があり。後日、訂正の上、
   再提出となった。
  ※裁判長は原告、被告双方に対して準備書面(口頭弁論で双方が用意すべき書
   面)のポイントをはっきりとした口調で指導しました。概略は次の通り。@被告は
   訴状の細かな事項につき釈明を求めるのではなく、値下げをした理由、額の積算
   根拠等を明らかにせよ。A事実経過に基づく主張、それに関連する資料を提出
   する訴訟態度を望む。B「原価主義」についても釈明と答弁の整合性、一貫性を
   欠いている等、もっと法的な議論をしていく姿勢を望む。

 2.原告訴状陳述
   齋藤、秋野、日置、中城、有村各弁護士が訴状を朗読。

 3.被告答弁書陳述
   永峰弁護士が答弁書を提出。朗読はなし。

 4.原告意見陳述
   陳述前に被告側永峰弁護士から、「証拠となるような事実関係の発言がある
   とも限らないのでやめてほしい」旨の異議申し立てがあったが、裁判長より、
   「これはあくまで参考意見である。大人げない」という旨の理由により却下され、
   予定通り原告団代表が意見陳述を行ないました。
   とても歯切れの良い声は法廷に力強く響きわたりました。
   この内容は、意見として裁判所に提出されます。

 5.閉廷
   裁判長より、原告、被告双方に釈明を求め、次回公判までに準備書面提出の
   要請があった。さらに、次のような指導がありしました。
   「裁判所は住宅問題のプロではない。従って、原告、被告双方とも裁判所に用語
   を含め事実関係等を詳しく教えて欲しい。」「理解してもらいたい相手に対し、当事
   者が詳しく述べることは当然のことである。」「早期解決のためには裁判所に理解
   してもらうという気持ちが必要で、準備書面等は裁判官に事前に渡して欲しい。」
   「(訴訟に)勝つということは裁判所を説得するということである。」
   次回公判までに原告、被告双方に以下の準備書面提出の要請があった。
[原告]@損害額の算出方法が不明であるので明確にされたい。
     Aこれまでの分譲価格の推移を明らかにされたい。
[被告]@自分たちの行動について正しいと思うなら、これまでの事実
      関係を明らかにされたい。
     A答弁書のように細かい用語ばかりをつくのではなく、客観的
      事実関係を淡々と述べたい。

   最後に、次回、次々回の公判日を決定した。

次回口頭弁論期日 :8月23日(水)
次次回口頭弁論期日:9月27日(水)

2000年3月31日(金)   >>>新着情報
神奈川県住宅供給公社を相手に、総額約10億円の損害賠償を求めて、横浜地方裁判所に提訴。




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