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スポーツコラム 【44話.抜群の制球力、精密機械狂いなし 小宮山悟】

横浜ベイスターズに、異彩を放つベテランが加わった。千葉ロッテから移籍してきた小宮山悟投手(34)です。ロッテ時代は、独自の野球観や調整法をめぐって、首脳陣や球団と何度も対立した小宮山投手。昨年10月、FA宣言直前にロッテから戦力外通告を受け、権藤監督の「あいつを使いこなせるのはオレしかいない。投手陣の重しになってもらいたい」という"ラブコール"にこたえて横浜入りを決意した。

7球種を使い分け、12球団1の技巧派との評価が高い。球界一の頭脳派投手といわれ、開幕投手を6度も務めている小宮山投手。その豊富な経験を生かし、独特な存在感をみせている。
4月4日は、今年最初の「神奈川デー」でした。甲子園では東海大相模高が選抜初優勝を飾り、広島では横浜ベイスターズが1979年以来21年ぶりとなる開幕4連勝を記録。巨人に2勝1敗と勝ち越し、いい波が来ている広島の勢いをぴしゃりと断ち切り、勝利をぐっと引き寄せたのが先発した小宮山投手でした。この日の最速142キロの直球と、多彩な変化球で巧みなピッチングを披露した。
「広島は自分を変化球投手だと思っているから、直球で押すところは押すと、話していた」
という技巧派右腕の狙い通り。その投球術と精密機械の異名を取る正確な制球力は、"手のひらで転がす"といった調子で、広島打線のタイミングをことごとく狂わせた。終わってみれば被安打7、11奪三振と小宮山投手の一人舞台。終盤から降り出した雨も気にかけず、「初登板より、連勝を止めないかが気になっていた」という心配も取り越し苦労。敵地に乗り込み、緊迫した試合をものにした。もはや勢いだけでは片付けられない風が、横浜の開幕ダッシュを後押ししている。
宜野湾キャンプ入りした日に、スコアラーから十五本のビデオを渡された。横浜対セ・リーグ各球団の映像で、同じ右投手の斎藤隆、川村、三浦投手が登板した試合。それを「部屋でエンドレスに流し、イメージを頭に埋め込んでいる」という。ビデオ研究のために1人部屋を要求したという。イメージトレーニングにVTRを使う人は多いですね。

「メジャー式」と「精神野球」の融合、2人の監督に影響受けた。小宮山投手に影響を与えたのは、早大時代の恩師・石井連蔵元監督と、95年にロッテを指揮したボビー・バレンタイン監督の2人。「典型的な精神野球」という石井監督の野球と「自分をリラックスさせてくれた」というバレンタイン監督のメジャー式野球が「対照的だからミックスできる」と小宮山投手の中でひとつになり、独特の野球観を生み出している。この二人を語るときの小宮山投手は雄弁だそうです。
「精神野球を否定するつもりはサラサラない。早稲田での四年間があったから、いまの自分の考えが生まれ、バレンタインとも共鳴できた」と話す。石井監督の教えが精神的な支柱となり、自主性を重んじるバレンタイン監督の影響で、トレーニング法や調整法を独自に編み出してきた。その独特な存在感が、いま横浜で必要とされている。

横浜の選手の印象を、みんなが笑顔で迎えてくれるので救われたと語る。ロッテでの10年間で「優勝に飢えていた」と、優勝を狙えるチームに来て、笑顔で動き回る姿が目立つ。「このチームの力は12球団でもトップレベル。個々が力を出し切ればぶっちぎる可能性すらある」。しかし小宮山投手が、V奪回のカギを握っていることは間違いなさそうですね。   2000/4/05




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