Special Information

過去のスポーツコラム
スポーツコラム  コラム健康  スポーツ語録&名言集  Special Information

「Wata倶楽部ネット」で気になるスポーツ選手や、
頑張ってほしいと思っている選手への応援メッセージから
スポーツトレーニング話題などを主に掲載しています。

スポーツコラム 【53話.松坂投手のノーヒットノーラ阻止 片岡篤史】

ノーヒットノーランの夢は、あと3人にせまったところで打ち砕かれました。プロならではの奥の深い読み合いがあったようです。
6月30日の日本ハム−西武戦(東京ドーム)、西武松坂大輔投手の前に立ちはだかったのは、9回先頭打者として打席に入った日本ハム片岡篤史内野手だった。151キロのストレートを見事に中前に運んだ。昨年4月7日の初対決で最速155キロのストレートに空振り、しりもちをついた男は、配球を読み切り「力勝負」で松坂投手の大記録を阻止しました。

カウント2−2からの6球目、151キロのストレート。片岡選手が力強く振りぬいた打球はライナーとなって中前に落ちた。その瞬間、東京ドームを支配していた緊張感が解け、大きなため息と数少ない歓声が交錯。松坂投手の投じた108球目のことでした。予想通りストレートが来た。0.0何秒の違いかもしれないけど、153キロだったら打てなかったと思う。ファウルか内野フライになっていたかも知れない。ポイントはこの前に投じた5球目。外角低目を狙った136キロのチェンジアップがわずかに外れた。2−1と追い込まれていた片岡選手のバットは辛うじて止まった。初球はチェンジアップ、2球目は152キロのストレートだった。ともに空振りして、2−0となった。3球目にボールとなったがこの日最速の153キロストレート。さらに4球目、152キロをファウルして迎えた5球目だった。
あの試合はみんなあのチェンジアップにやられていた。あれ(5球目)を打っていたら遊ゴロになっていたと思う。

見送れた時点で自分に分があると思った。片岡選手はこの時点で6球目をストレートと読んだ。「打たれても悔いを残さないため、勝負は絶対ストレートでくると思った」と振り返える。5球目までの配球から、また常日頃の松坂投手の強気な言動からも、こう読んだ。
中島捕手は片岡の場合はあれだけのスピードが出ていたから、チェンジアップを打たれたら悔いが残ると思いストレートにした。読みはドンピシャだった。更に、シュート回転したことも片岡選手を助けた。「ほんの少しシューと回転した分、バットの芯でとらえることが出来た」と話しています。
中島捕手も「シューと回転したから打たれた」と。。。もちろん追い込まれても「目いっぱい振る」片岡選手の強気な姿勢がこの一打を呼んだといっていいでしょう。
「こっちも悔いを残す打ち方はやめようと思った。それにしても(松坂は)大したもの。最終回に球速が上がってくるんだからすごい。相手が向かってくる感じで来てくれるのはうれしい」と片岡選手。記録を止めた一打は相手を認め、真っ向勝負を挑んだ結果でした。

この2人の対決。まだまだ名勝負が続きそうですね。 2000/7/15




_ ☆Presented by 1人でスポーツトレーニング with Wata倶楽部ネット_
_